天職みつかーる
更新日:2026/01/07

メーカー転職で年収アップするには?業界選びと成功するキャリア戦略を解説

メーカー転職で年収アップするには?業界選びと成功するキャリア戦略を解説

この記事の要約

現在のメーカーでの仕事にやりがいを感じていても、「給料がなかなか上がらない」「同年代と比較して年収が低いのではないか」という悩みを抱えている方は少なくありません。日本の基幹産業である製造業ですが、業界構造や職種によっては、どれだけ成果を出しても大幅な昇給が難しいケースが存在するのも事実です。

しかし、戦略的に「利益率の高い業界」や「市場価値の高い職種」を選んで転職することで、年収アップを実現できる可能性は十分にあります。特に近年はDX推進や半導体需要の増加により、特定の人材に対するオファー金額は上昇傾向にあります。

この記事では、メーカー転職で年収を上げるための「業界選びの基準」や「評価される職務経歴書の書き方」、そして「年収交渉の秘訣」について具体的に解説します。漠然とした不安を解消し、納得のいくキャリアアップを実現するための戦略を一緒に見ていきましょう。

メーカー転職で年収アップは可能か?業界の現状とトレンド

結論から申し上げますと、メーカーへの転職で年収アップを実現することは十分に可能です。ただし、漠然と「大手なら給料が良いだろう」と考えて転職活動を行うと、期待通りの結果を得られないリスクがあります。まずは製造業を取り巻く現状と、年収が決まるメカニズムを理解することが重要です。

製造業における年収トレンドと人材不足

日本の製造業において、全体的な賃上げの動きは見られますが、すべての企業が一律に上がっているわけではありません。昨今の傾向として、従来の年功序列的な給与体系を維持する企業と、成果や専門スキルに対して高額な報酬を提示する企業との二極化が進んでいます。

特に、電気自動車(EV)、半導体、ロボティクスといった成長分野では、エンジニアやプロジェクトマネージャーの人材不足が深刻化しています。そのため、企業側は優秀な人材を確保するために、従来よりも高い給与レンジでオファーを出すケースが増えています。異業界からの転職であっても、ITスキルや専門的な知見があれば、現職以上の年収で迎えられる可能性が高まっています。

年収ダウンのリスクと対策

一方で、利益率が低い下請け構造の下位に位置する企業や、製品ライフサイクルが成熟しきった斜陽産業への転職は注意が必要です。業務量が変わらなくても、その業界自体の収益性が低ければ、提示される年収は頭打ちになる傾向があります。

年収アップを狙うのであれば、「自分のスキルを高く買ってくれる場所」を見極める目が不可欠です。次のセクションでは、具体的にどのような視点で企業を選べばよいのか、年収を決める構造的な要素について解説します。

【重要】年収が決まる「3つの要素」と業界構造の理解

メーカーでの年収は、個人の能力だけでなく、その企業が属する「構造的な位置付け」によって大きく左右されます。同じ職種・同じスキルレベルであっても、以下の3つの要素が異なるだけで、年収に数百万円の差がつくことも珍しくありません。

1. 商流の位置(川上・川下)

製造業には、原材料に近い「川上」から、消費者に届く完成品に近い「川下」までの流れ(商流)が存在します。一般的に、素材メーカーや化学メーカー、電子部品メーカーといった「川上産業(BtoB)」は、高い技術力による参入障壁があり、利益率が高くなりやすい傾向があります。利益率が高いということは、それだけ社員への給与還元余力が大きいことを意味します。

一方で、家電や自動車などの完成品メーカー(BtoC)は、知名度は抜群ですが、広告宣伝費や販売管理費が嵩むことや、激しい価格競争に晒されることから、一部の大手を除き利益率が圧迫されやすい側面があります。年収アップを最優先する場合、知名度だけでなく「企業の利益構造」に注目することをおすすめします。

2. 企業の資本形態

企業の資本形態も給与水準に直結します。大きく分けて「外資系」「大手系列・商社系」「独立系」「オーナー企業」などがありますが、一般的に年収が高い傾向にあるのは「外資系メーカー」や「大手商社系メーカー」です。

外資系メーカーは成果主義が徹底されており、即戦力には高い報酬を支払う文化があります。また、大手商社系の企業は親会社の給与水準の影響を受けることが多く、福利厚生を含めた待遇が手厚いケースが多く見られます。独立系メーカーやオーナー企業の場合、トップの方針によって給与水準が大きく異なるため、事前のリサーチが欠かせません。

3. 職種の希少性

同じ会社の中であっても、職種によって市場価値は異なります。現在、メーカーで特に希少価値が高く、高年収が狙えるのは以下のような職種です。

  • AI・IoT関連のエンジニア(DX推進の核となる人材)
  • 電気・電子回路設計エンジニア(特にアナログ回路など熟練技術が必要な分野)
  • 海外営業・海外工場管理(語学力とマネジメント能力を兼ね備えた人材)

これらの職種は、育成に時間がかかるうえに需要が供給を上回っているため、採用競合が激しく、提示年収がつり上がりやすい状況にあります。自分の経験がこれらの「希少な領域」にカスっている場合、そこを強調することで年収交渉を有利に進められます。

年収アップを狙える「おすすめのメーカー業界」と職種

前述の構造を踏まえ、現在および今後数年のスパンで見て、年収アップを狙いやすい具体的な業界と職種を紹介します。

半導体・電子部品業界

スマートフォン、自動車の電装化、データセンターの拡大など、半導体や電子部品の需要は長期的にも底堅いものがあります。特に半導体製造装置メーカーや、特定の電子部品で世界シェアを持つ企業は非常に高い利益率を誇ります。

この業界では、プロセスエンジニアやフィールドエンジニアといった技術職のほか、世界中の顧客と折衝できる技術営業(セールスエンジニア)の需要が高く、年収1000万円クラスの求人も珍しくありません。

医療機器メーカー

医療機器業界は、景気変動の影響を受けにくく、参入障壁が極めて高いため、安定して高収益を上げています。外資系企業の参入も活発で、日系企業であっても給与水準が高い傾向にあります。

技術職だけでなく、薬事申請(RA)や品質保証(QA/QC)といった専門職は、経験者が少ないため非常に高い市場価値を持ちます。また、医療現場のニーズを製品開発につなげるマーケティング職も高待遇が期待できます。

化学・素材メーカー

地味な印象を持たれることもありますが、日本の化学・素材メーカーは世界トップクラスの技術力を持つ企業が多く、隠れた高年収業界です。BtoBビジネスが中心で安定した収益基盤があり、福利厚生も充実している大手企業が多数存在します。

化学系エンジニアや研究開発職はもちろん、プラントエンジニアや生産技術職も、設備の維持・更新需要が絶えないため、安定して高い待遇が得られる職種です。

選考通過率と提示年収を高める「職務経歴書」の書き方

希望する業界や企業が見つかっても、書類選考を通過し、面接で高い評価を得なければ年収アップは実現しません。メーカー転職において、採用担当者が特に注目するポイントを押さえた職務経歴書の書き方を解説します。

改善実績の数値化(KPIの活用)

製造業の採用担当者は、「この人を採用することで、どれだけの利益や効率化をもたらしてくれるか」をシビアに見ています。そのため、職務経歴書には定性的な努力だけでなく、具体的な数値(KPI)を用いた実績を記載することが必須です。

抽象的な表現は避け、以下のように書き換えることを推奨します。

  • NG例:生産ラインの効率化に取り組みました。
  • OK例:工程の見直しによりサイクルタイムを15%短縮し、年間で約500万円のコスト削減を実現しました。
  • NG例:品質管理として不良品の低減に努めました。
  • OK例:不具合データのパレート分析に基づき検査工程を改善し、直行率を92%から98%へ向上させました。

このように「課題」「対策」「定量的成果」の3点セットで記述することで、実務能力の高さと、数字に対する意識の強さをアピールできます。

ポータブルスキルの言語化

異業界からメーカーへ転職する場合や、異なる製品分野へ移る場合は、専門知識そのものよりも「持ち運び可能なスキル(ポータブルスキル)」の伝え方が重要になります。

例えば、プロジェクトマネジメント経験(予算管理、納期管理、人員調整)は、扱う製品が変わっても応用が利くスキルです。また、他部署との調整力や、トラブルシューティングのプロセス自体も評価対象になります。「前職の○○という経験は、御社の××という業務においても、△△の観点で活かせると考えています」と、接続詞を使って論理的にアピールすることがポイントです。

メーカー転職に強い転職エージェントと活用術

年収アップを確実に実現するための最後の鍵は「年収交渉」です。しかし、応募者個人が選考の場で「年収を上げてください」と直接交渉するのはハードルが高く、心証を損ねるリスクもあります。

そこで活用すべきなのが、メーカー転職に強い転職エージェントです。エージェントは、あなたの市場価値を客観的に判断し、内定後の条件交渉を代行してくれます。ここでは、メーカー転職で利用すべき主要なエージェントを紹介します。

メイテックネクスト

製造業のエンジニア転職に特化したエージェントです。担当コンサルタントの多くが技術系出身者であるため、専門的な技術用語やスキルの機微を深く理解してくれます。

あなたの保有する技術が、どの業界・どの企業で高く評価されるかというマッチング精度が非常に高く、技術職での年収アップを目指すなら外せないサービスです。

JACリクルートメント

ハイクラスや管理職、外資系企業への転職に強みを持つエージェントです。メーカーの中でも、特に海外展開している大手企業や高収益企業の求人を多く保有しています。

30代以上で、これまでの経験を活かして年収800万円以上や1000万円クラスを目指す場合、非常に頼りになるパートナーとなります。企業の採用背景を深く把握しており、面接対策の質も高いと評判です。

リクルートエージェント

業界最大級の求人数を誇る総合型エージェントです。メーカーに関しても、大手から中小、ベンチャーまで圧倒的な数の求人を保有しています。

まだ志望業界が絞りきれていない場合や、幅広い選択肢の中から自分に合う企業を探したい場合に適しています。多くの事例データを持っているため、自分の経歴での年収相場を知るためにも登録しておくと良いでしょう。

doda(デューダ)

転職サイトとエージェントサービスの両方の機能を併せ持つサービスです。メーカーの求人も豊富で、技術職から営業、管理部門まで幅広くカバーしています。

担当者からの提案だけでなく、自分でも求人を検索して応募できるため、マイペースに活動したい方にも向いています。また、職務経歴書の添削や面接対策などのサポート体制も充実しています。

エージェント活用のポイント

エージェントを利用する際は、初回面談で「希望年収の下限」と「絶対に譲れない条件」を明確に伝えることが重要です。「良いところがあれば」という曖昧な姿勢では、現状維持の求人を紹介されて終わる可能性があります。「今回の転職は年収アップが第一優先です」と伝えることで、エージェント側もその条件を満たす求人を優先的にピックアップしてくれます。

まとめ

メーカー転職で年収アップを実現するためには、個人のスキルアップだけでなく、「利益が出ている業界」や「給与水準の高い企業」に身を置くという戦略的な視点が欠かせません。

記事のポイントを振り返ります。

  • メーカーの年収は「商流(川上・川下)」「資本形態」「職種の希少性」で大きく変わる。
  • 半導体、医療機器、化学・素材メーカーなどは比較的年収が高い傾向にある。
  • 職務経歴書では、改善実績を「数値(KPI)」で示し、即戦力であることを証明する。
  • 年収交渉は個人で行わず、メーカーに強い転職エージェントを味方につけて行う。

日本のものづくりを支えるメーカーでの仕事は、社会貢献度も高く、大きなやりがいがあります。その対価として適切な報酬を得ることは、長く働き続けるためにも非常に重要です。まずは転職エージェントに相談し、ご自身の市場価値を客観的に把握することから始めてみてはいかがでしょうか。戦略的な一歩が、理想のキャリアと年収アップにつながるはずです。

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