天職みつかーる
更新日:2026/04/28

未経験からの営業転職は厳しい?おすすめの業界とブラック企業を避けるコツ

未経験からの営業転職は厳しい?おすすめの業界とブラック企業を避けるコツ

この記事の要約

「未経験から営業への転職は厳しいのではないか」と、不安を感じている20代の方は少なくありません。
営業職にはノルマや残業が多いというイメージが先行しがちですが、実際には扱う商材や顧客のタイプによって難易度や働きやすさが大きく異なります。
この記事では、未経験から営業職への転職を成功させるための具体的な業界選びのコツや、ブラック企業を避けるための求人の見極め方を解説します。

【不安と実態】「未経験から営業職」は本当に厳しい?その理由と現実

【不安と実態】「未経験から営業職」は本当に厳しい?その理由と現実

「営業の仕事はノルマがきつい」「残業が多くて休みが取れない」という声を聞き、営業職への転職をためらう方は多くいます。確かに、目標達成へのプレッシャーや顧客対応による不規則な勤務が発生する職場が存在するのは事実です。
また、営業職は事業場外みなし労働時間制が適用されるケースも多く、労働時間が不透明になりやすい傾向があることも、厳しいと言われる理由の一つと考えられます。

しかし、すべての営業職が過酷な環境であるというわけではありません。以下の表は、厚生労働省が公表している産業別の離職率データです(出典: 厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」、令和6年)。

産業一般労働者の離職率
宿泊業,飲食サービス業18.1%
生活関連サービス業,娯楽業16.9%
不動産業,物品賃貸業12.6%
産業計(全体の平均)11.5%
卸売業,小売業10.7%
情報通信業9.8%
製造業8.8%
金融業,保険業7.4%

このデータから読み取れるように、全体の平均離職率が11.5%であるのに対し、営業職の割合が高い情報通信業(IT業界)や製造業(メーカー)、金融業などの離職率は平均を下回っています。一方で、個人向けの営業が多い傾向にある不動産業などは平均を上回っています。

つまり、営業職と一口に言っても、所属する業界や企業体制によって労働環境の厳しさは大きく異なるということです。未経験から営業職への転職を検討する際は、世間のイメージだけで判断するのではなく、客観的なデータに基づき、自分にとって働きやすい業界を見極めることが重要になります。

【市場動向】なぜ企業は「中途・未経験」から営業職を採用するのか?

特別なスキルや経験がない状態での転職活動において、「なぜ自分が採用されるのか」と疑問に思う方もいるでしょう。実際の転職市場において、未経験からでも営業職として採用される可能性は十分にあります。

営業職の有効求人倍率は2.72倍(2026年2月時点)となっており、一般事務の0.52倍と比較して売り手市場となっています(出典: doda「転職求人倍率レポート(2026年3月)」)。

企業が中途の未経験者を積極的に採用する背景には、主に以下の3つの理由が存在します。

社内組織の年齢構成の若返りを図りたい

多くの企業では、特定の年代層に社員が偏ることを防ぎ、将来の組織を担う人材を育成したいという課題を抱えています。そのため、すでに社会人としての基本的なマナーを身につけている20代の若手人材を中途採用で迎え入れ、長期的な視点でリーダーやマネージャーへと育てていく傾向があります。

自社カラーへ染めやすい人材を求めている

他社での営業経験が長い人材は、即戦力としての期待が高い一方で、前職のやり方や固定観念に縛られてしまい、新しい職場のルールに順応しにくいというリスクが考えられます。未経験者の場合、特定の営業スタイルが確立されていないため、企業の研修や方針を素直に吸収し、自社のカラーに合わせた営業担当者へと育成しやすいというメリットが企業側にはあります。

スキルよりもポテンシャルと意欲を重視している

営業職において最も重要視されるのは、特別なITスキルや専門的な資格ではなく、顧客と信頼関係を構築する意欲や、困難な目標に向かって努力する姿勢です。そのため、現時点で専門的な知識がなくても、若さと挑戦する意欲(ポテンシャル)が高く評価されやすく、入社後の丁寧な研修を通じて一人前の営業へと成長させることが前提となっています。

【難易度別解説】一口に「営業」と言っても大違い!4つの種類と特徴

営業職は、誰に売るかという顧客のタイプ(法人向けか個人向けか)と、何を売るかという商材のタイプ(有形商材か無形商材か)の組み合わせによって、4つの種類に分類されます。未経験から営業職へ転職する際は、それぞれの特徴と難易度を理解し、自分に合った選択をすることが成功の鍵となります。

個人向け(BtoC)× 無形商材

一般の個人消費者を対象に、保険、金融商品、インターネット回線などの形のないサービスを提案する営業です。商品の機能ではなく、営業担当者自身の提案力や人間力が契約の決め手となることが多く、難易度は比較的高い傾向にあります。
特にフルコミッション(完全歩合制)の要素が強い業界では、未経験の20代にはミスマッチが起きやすいというリスクも考えられます。もしあなたが成果主義の環境で短期間に高い報酬を得たいという強い意欲を持っているなら、大きなチャンスとなる可能性があります。

個人向け(BtoC)× 有形商材

住宅、自動車、宝飾品など、形のある商品を一般の個人に販売する営業です。実物を顧客に直接見せて提案できるため、商品のイメージを伝えやすいという特徴があります。
一方で、顧客個人のライフスタイルや感情に寄り添ったコミュニケーションが求められるため、休日の商談が多くなる傾向があります。

法人向け(BtoB)× 無形商材

企業を対象に、ITシステム、人材紹介サービス、広告枠、コンサルティングなどの形のないサービスを提案する営業です。企業の抱える経営課題を深くヒアリングし、論理的な解決策を提示するスキルが求められます。
専門知識が必要となりますが、充実した研修制度を設けている企業も多く、未経験からでも段階的にスキルアップを図りやすい領域です。

法人向け(BtoB)× 有形商材

企業を対象に、製造装置、オフィス機器、建設資材などの形のある商品を提案する営業です。
製品のカタログや実物を用いて、機能や導入メリットを具体的に説明できるため、未経験者にとっても比較的着実に取り組みやすい傾向があります。
もしあなたが、コツコツと製品知識を学び、論理的に説明することが得意であれば、このタイプの営業に適している可能性が高いです。

新規開拓とルート営業の仕組みの違い

顧客へのアプローチ手法には、大きく分けて新規開拓とルート営業の2種類が存在します。

新規開拓は、まだ取引のない企業や個人に対して電話や訪問を行い、ゼロから関係を構築していく手法です。断られることも多く精神的なタフさが求められますが、その分インセンティブが高く設定されている傾向があります。

一方のルート営業は、すでに取引のある既存顧客を定期的に訪問し、追加の受注やアフターフォローを行う手法です。深い信頼関係を長期的に築くことが重視されるため、未経験者でも先輩社員からの引き継ぎを通じて、比較的安心して業務をスタートできるというメリットがあります。

【業界選び】未経験の20代におすすめの営業職・業界3選

前述の営業の種類を踏まえ、未経験からでも挑戦しやすく、着実なキャリアアップが期待できる具体的なおすすめの業界を3つ提案します。

1. IT・Web業界のSaaS型法人営業

企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援するクラウドサービス(SaaS)を提案する営業です。法人向けの無形商材に分類されます。
市場全体が拡大傾向にあり、慢性的な人材不足となっているため、未経験枠の採用も積極的に行われています。
入社後1〜3ヶ月は先輩社員への同行や充実した製品研修から始まり、インサイドセールス(非対面での初期提案)からフィールドセールス(具体的な商談)へとステップアップしていく仕組みが整っている企業が多く存在します。

2. 人材業界の求人広告営業

企業の採用活動を支援するために、求人サイトへの掲載や人材紹介サービスを提案する営業です。
様々な業界の経営者や人事担当者と直接関わることができるため、幅広いビジネスの知識が身につくという特徴があります。若手人材を積極的に採用・育成する文化を持つ企業が多く、未経験からでも意欲次第で早期にマネージャーなどの役職へキャリアアップできる可能性があります。

3. 専門商社・メーカーのルート営業

すでに取引のある顧客(代理店や小売店など)に対して、自社の製品や仕入れた商品を提案する営業です。法人向けの有形商材を扱うルート営業に分類されます。
既存顧客との長期的な関係構築が中心となるため、飛び込み営業のような厳しい新規開拓は少ない傾向にあります。
もしあなたが、相手の話をじっくりと聞き、コツコツと誠実な対応を積み重ねるのが得意であれば、この業界で大きな信頼を得て活躍できる可能性が高いです。

【リスク回避】ブラック企業を見抜く!「ホワイトな営業求人」5つのチェックポイント

【リスク回避】ブラック企業を見抜く!「ホワイトな営業求人」5つのチェックポイント

未経験から営業職への転職において、読者の多くが最も恐れるのが、劣悪な労働環境を強いるブラック企業への入社です。こうしたリスクを回避し、自分に合ったホワイトな求人を見極めるためには、求人票の記載内容を冷静に分析する必要があります。
以下に具体的な5つのチェックポイントを解説します。

1. 固定残業代(みなし残業代)の仕組みと超過分の支給

求人票の給与欄に固定残業代(みなし残業代)が含まれている場合、それが何時間分の残業に対する手当なのかを必ず確認してください。例えば、40時間分や60時間分といった長時間の固定残業代が設定されている場合、実際にそれだけの残業が常態化している可能性があります。
また、その規定時間を超過した場合に、割増賃金が別途支給される旨が明記されているかをチェックすることが重要です。

2. 年間休日数が120日以上あるか

ワークライフバランスを重視する場合、年間休日数は重要な指標となります。一般的に、土日祝日が完全に休みとなるカレンダー通りの勤務形態であれば、年間休日数は約120日となります。
年間休日数が100日前後の企業は、週休1日であったり、祝日が出勤日となっていたりする可能性が高いため、休日規定を詳細に確認する必要があります。

3. 定着状況を示す離職率や平均勤続年数

前述の厚生労働省のデータでも触れたように、業界全体の平均的な離職率と比較して、極端に離職率が高い企業や、社員の平均勤続年数が著しく短い企業は、労働環境に何らかの課題を抱えているリスクが考えられます。面接の場や転職エージェントを通じて、部署の人数構成や平均的な勤続年数について質問してみるのも効果的です。

4. 曖昧で過剰なキャッチコピーの有無

求人広告において、「未経験でもすぐに月収100万円」「アットホームな職場で夢を叶える」といった、過剰にポジティブで曖昧なキャッチコピーが多用されている場合は注意が必要です。具体的な業務内容や評価基準の記載がなく、精神論や高収入のみをアピールしている企業は、離職率が高く、常に大量採用を行っている可能性があります。

5. 入社後の研修体制とサポート環境

未経験からのスタートにおいて、教育体制の充実は不可欠です。「充実したOJT」と記載されていても、実態は先輩社員の背中を見て覚えるだけの放置状態であるケースも存在します。
座学での商品研修がどの程度の期間あるのか、先輩社員への同行期間はどのくらい設定されているのかなど、具体的な育成プロセスの記載がある求人を選ぶことが望ましいです。

【適性診断】自分は営業に向いている?成功する人と失敗する人の違い

営業職への挑戦を検討するにあたり、自分自身の適性を客観的に評価することは重要です。営業に向いている人と、ミスマッチを起こしやすい人の特徴を解説します。

営業職で成功する人の特徴

営業職において、特別なコミュニケーション能力や流暢なトークスキルは必ずしも必須ではありません。それ以上に重要なのは、顧客の抱える悩みや課題を丁寧に聞き出す傾聴力です。相手の言葉に耳を傾け、真面目にコツコツと約束を守ることで信頼関係を築ける人は、長期的に高い成果を上げる傾向があります。
また、目標達成に向けて自分の行動を振り返り、改善策を実行できる思考力を持つ人も営業職に適しています。

営業職で失敗しやすい人の特徴

一方で、ストレス耐性が極端に低く、顧客からの断りやクレームを過度に引きずってしまう人は、精神的な負担が大きくなるリスクが考えられます。また、目標数値に対する執着心が全くない人や、改善に向けた試行錯誤(PDCAを回すこと)が苦痛に感じる人は、入社後にギャップを感じる可能性が高いです。
もしあなたがこれらの特徴に強く当てはまる場合は、営業職への転職を無理に進めるのではなく、バックオフィスを支える事務職や、専門スキルを磨く技術職などを検討することも一つの有効な選択肢です。

【行動喚起】未経験から営業への転職を成功させる!おすすめの探し方

未経験から営業職への転職を成功させるためには、自分一人で数多くの求人の中から優良企業を見極めるのではなく、プロのサポートを活用することが最も確実な手法と言えます。

20代未経験特化の転職エージェントを利用するメリット

転職エージェントを利用することで、求人票の文面だけでは読み取れない企業の社風、実際の残業時間、離職率といったリアルな内部情報を事前に把握することが可能になります。特に、20代や未経験者のサポートに特化したエージェントであれば、あなたの適性に合わせた業界選びのアドバイスや、ポテンシャルをアピールするための履歴書添削、面接対策といった手厚いサポートを受けることができます。

おすすめの転職エージェント

未経験からの営業転職において、実績が豊富で多くの利用者に支持されている転職エージェントを積極的に活用して、情報収集の第一歩を踏み出しましょう。

マイナビジョブ20’s

20代や第二新卒に特化した転職エージェントであり、未経験歓迎の優良求人を数多く保有しています。適性診断を活用して、あなた自身の強みにマッチした営業職を提案してくれるという特徴があります。

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国内トップクラスの求人数を保有する転職エージェントです。求人数は90万件以上(2026年4月時点)と多く、幅広い選択肢の中から、大手企業や成長企業の法人営業など、多様な求人を比較検討することが可能です。

まとめ

営業職には「厳しい」「過酷」というイメージがつきものですが、客観的なデータを分析すると、業界や商材によって労働環境や難易度が大きく異なることがわかります。すべての営業求人がブラック企業であるという固定概念を捨て、法人向けや有形商材といった自分に合った領域を正しく選択することが重要です。

正しい業界選びを行い、労働条件などのチェックポイントをしっかりと確認できれば、20代の未経験からでも年収アップや長期的なキャリア形成を実現することは十分に可能です。
自分に最適な営業のスタイルを見つけるために、まずは転職エージェントに登録し、プロのアドバイスを受けながら具体的な行動を開始してみてください。
あなたの新たなキャリアへの挑戦を応援しています。

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