20代中途採用での履歴書の書き方マニュアル
この記事の要約
20代での転職活動において、面接官に響く履歴書の書き方やマナーで悩む方は少なくありません。自身の経歴に自信がない未経験者であっても、正しいルールを理解し、ポテンシャルをアピールできる書き方を実践すれば、書類通過の可能性を高めることができます。
本記事では、履歴書の書き方見本やJIS規格・厚生労働省推奨フォーマットの選び方、そしてよくあるNGマナーまで、採用担当者の視点に基づいた中途採用の履歴書のコツを解説します。
20代の中途採用で「受かる履歴書」とは?職務経歴書との違い

中途採用の選考において、「どのような履歴書を書けば面接に進めるのか」と疑問に思う20代の求職者は多くいます。履歴書の書き方のコツを掴むためには、まず履歴書と職務経歴書の役割の違いを正確に理解することが重要です。
履歴書は、氏名や連絡先、学歴、職歴などの「基本情報」と、人柄や志望意欲などの「プロファイル」を確認するための公的な書類です。採用担当者は、履歴書を通じて「ビジネスパーソンとしての基本的なマナーが備わっているか」「自社への熱意があるか」を総合的に判断する傾向があります。
一方、職務経歴書は、過去の実務経験や身につけたスキル、具体的な実績を詳細に伝えるための書類です。企業側は、職務経歴書を見て「入社後にどのような活躍が期待できるか」という実務能力を評価します。
そのため、自分の履歴書の書き方がわからないと悩む場合は、履歴書では「丁寧さと意欲」を、職務経歴書では「経験とスキル」をアピールするという役割分担を意識することが大切です。
書類選考の通過率を高めるためには、この2つの書類の特性を理解し、一貫性のある内容に仕上げることが求められます。
履歴書の基本ルール・マナーと「今時の書き方」
履歴書を作成する際は、ビジネス文書としての基本的なルールとマナーを守ることが大前提となります。採用担当者は、履歴書の体裁から応募者の丁寧さや常識を読み取る傾向があるため、以下の基本を押さえておくことが重要です。
まず、手書きで作成する場合は、必ず黒のボールペン(または万年筆)を使用します。鉛筆や摩擦で消えるボールペンの使用は、公的な文書として認められない可能性が高いため控えるのが一般的です。
また、年号の表記は、履歴書全体で「西暦」か「和暦」のいずれかに統一し、一貫性を持たせます。
近年、「最近の履歴書の書き方」や「今時の履歴書の書き方」としてよく話題になるのが、手書きとPC作成のどちらがよいかという点です。かつては手書きが熱意を伝えるとされる風潮もありましたが、現在ではPCでの作成やWeb提出が主流となっています。
企業側もデータでの管理を推奨するケースが多く、履歴書をなにで書くか迷った場合は、PCで作成してもマイナス評価になる可能性は低いです。
むしろ、読みやすいフォントで整理されたPC作成の履歴書は、採用担当者にとって確認しやすいというメリットがあります。手書きかPCかに固執するよりも、誤字脱字がなく、レイアウトが整った読みやすい書類を提出することが、履歴書の基本ルールとして最も重要です。
履歴書の書き方見本・フォーマットの選び方
履歴書を作成する際は、自分の経歴やアピールしたい内容に合ったフォーマット(テンプレート)を選ぶことが最初のステップとなります。現在、市販やWeb上で入手できる履歴書にはいくつかの標準的な形式が存在します。
JIS規格の履歴書
長年にわたり日本の標準的なフォーマットとして広く利用されてきたのが、JIS規格(日本産業規格)に基づく履歴書です。学歴・職歴欄と志望動機・自己PR欄のバランスが良く、どのような業界や職種にも使いやすいという特徴があります。
JIS規格の履歴書は一般的な見本を参考にしやすいため、初めて中途採用の履歴書フォーマットを利用する方にとって有力な選択肢となります。
厚生労働省推奨様式の履歴書
厚生労働省が公正な採用選考を確保する目的で、2021年4月に新たに作成・公表した履歴書の推奨フォーマットです。これまでのJIS規格の様式例からいくつかの項目が見直されています(出典: 厚生労働省「新たな履歴書の様式例」、2021年4月公表)。
主な変更点として、性別欄が従来の「男・女」の選択式から任意記載欄に変更され、未記載のまま提出することも可能になりました。また、「通勤時間」「扶養家族数(配偶者を除く)」「配偶者」「配偶者の扶養義務」といったプライバシーに関する4項目が削除されています。
もしあなたが、個人のプライバシーに関する情報を極力記載したくない状況であれば、この厚生労働省推奨フォーマットを使用することで心理的な負担を軽減できる可能性が高いです。
転職サイト提供のフォーマット
転職エージェントや転職サイトが提供しているフォーマットを活用するのも効率的な方法です。
たとえば、dodaなどの大手サービスでは、PCで入力しやすいExcelやWord形式のテンプレートを無料でダウンロードできます。履歴書フォーマットをdodaなどのサイトから入手すれば、自己PR欄が広いタイプや、職歴をシンプルに書けるタイプなど、自分のアピールポイントに合わせた履歴書を作成しやすくなります。
項目別!履歴書の書き方基本マニュアル
自分に合ったフォーマットを選んだ後は、各項目を正確に埋めていきます。ここでは、中途採用における履歴書の書き方や記入方法について、項目別のマニュアルとして解説します。
基本情報(日付・氏名・住所・写真)
基本情報欄は、履歴書の第一印象を決める重要な部分です。
- 提出日
郵送の場合は投函する日付、面接に持参する場合は面接当日の日付を記入します。 - 氏名・ふりがな
戸籍通りに正確に記載し、「ふりがな」とある場合はひらがなで、「フリガナ」とある場合はカタカナで記載します。 - 住所・連絡先
都道府県名から省略せずに記載し、マンション名や部屋番号も正確に記入します。連絡先は、日中に連絡がつきやすい携帯電話の番号を記載するのが一般的です。 - 写真
3ヶ月以内に撮影した、スーツ着用・正面・無帽の証明写真を使用します。サイズは縦40mm×横30mmが標準です。
学歴・職歴の書き方
学歴と職歴は、あなたの経歴を正確に伝えるための中心となる記入欄です。
学歴は、中学校卒業または高等学校入学から記載するのが一般的とされています。学校名は略さず、正式名称(例:〇〇県立〇〇高等学校)で記入します。
職歴は、入社と退社の履歴を時系列に沿って記載します。企業名だけでなく、「配属部署」や「簡単な業務内容」を添えると、採用担当者に経歴が伝わりやすくなります。
現在在職中の場合は、直近の経歴の最後に「現在に至る」と記載し、その次の行の右寄せで「以上」と締めくくります。
もしあなたが転職回数が多い、または経験部署が多くて履歴書に書ききれないと悩んでいるなら、学歴を高校卒業からに短縮したり、職歴の詳細は「詳細は別途職務経歴書に記載」と誘導したりする書き方のサンプルを参考にすると、限られたスペースを有効に活用できます。
免許・資格の書き方
取得している免許や資格は、必ず正式名称で記載します。
- 自動車免許の場合:「普通自動車第一種運転免許 取得」
- 英語資格の場合:「実用英語技能検定 〇級 合格」または「TOEIC公開テスト 〇〇点 取得」
業務に関連する資格を優先して記載し、勉強中の資格であっても「〇〇資格取得に向けて勉強中(〇月受験予定)」と記載することで、学習意欲をアピールする材料になります。
志望動機・自己PRの書き方
志望動機や自己PRは、企業への熱意とあなた自身の強みを伝える最大のチャンスです。
もしあなたが未経験の業界に挑戦する場合や、早期離職で実務経験に自信がない状況であれば、この欄で「なぜその企業を選んだのか」という意欲や、「新しい業務にどう貢献していくか」というポテンシャルを言語化することが重要です。これまでの経験から得た「汎用的なスキル(コミュニケーション能力や課題解決力)」を応募企業の業務に結びつけて記載すると、説得力のある履歴書になる傾向があります。
本人希望記入欄の書き方
本人希望記入欄は、勤務条件に関する絶対的な希望(譲れない条件)がある場合のみ記載します。
特段の事情がない限り、「貴社の規定に従います」と記載するのが一般的です。給与や休日の希望を細かく書きすぎると、採用担当者にマイナスな印象を与えるリスクが考えられるため、条件交渉は内定後や面接の終盤に行うのが一般的です。
雇用形態別!20代向け履歴書の書き方のコツ
20代の求職者の中には、正社員だけでなく、契約社員やアルバイトなど様々な雇用形態を経験してきた方も多いでしょう。履歴書の職歴欄に会社を記載する際は、過去の雇用形態に合わせて正確に表現することが求められます。
以下の表は、代表的な雇用形態別の職歴欄の書き方例です。
| 雇用形態 | 職歴欄の記載例とポイント |
|---|---|
| 正社員 | 「株式会社〇〇 入社」と記載します。特別な注記がない限り、正社員として扱われます。 |
| 契約社員 | 「株式会社〇〇 入社(契約社員)」のように、雇用形態をカッコ書きで明記します。 |
| パート・アルバイト | 「株式会社〇〇 入社(アルバイト)」と記載します。応募職種に関連する経験であれば積極的に記載します。 |
| 派遣社員 | 「〇〇株式会社(派遣元)より株式会社〇〇(派遣先)へ派遣」と、派遣元と派遣先を分けて記載します。 |
| 正社員登用 | 「株式会社〇〇 入社(契約社員)」の次の行に、「同社 正社員として登用」と記載し、キャリアアップの実績をアピールします。 |
職歴欄に正社員や契約社員としての経歴を記載する際、雇用形態を偽って記載することは「経歴詐称」とみなされ、採用取り消しなどの深刻なトラブルに発展するリスクがあります。正社員登用の書き方など、事実を正確かつポジティブに伝える工夫をすることで、あなたの努力や誠実さを評価してもらうことが可能です。
履歴書作成時のよくある失敗例・NGマナー

履歴書はあなたの第一印象を左右する重要な書類であるため、ちょっとした不注意が不採用に直結するリスクを持っています。ここでは、履歴書を作成する際によくある失敗例や注意点について解説します。
項目に空欄を残したまま提出する
履歴書の必要事項に空欄が多い状態は、採用担当者に「入社意欲が低い」「書類作成が雑である」というネガティブな印象を与える可能性が高いです。
資格がない場合は「特になし」と記載し、志望動機や自己PR欄も8割以上を埋めるように心がけることが重要です。履歴書の書き方がわからない項目があっても、放置せずに必ず埋めてから提出します。
修正液や消せるボールペンを使用する
手書きの履歴書で書き間違えた場合、修正液や修正テープを使用するのはNGマナーとされています。公的文書の改ざんと受け取られるリスクがあるため、書き損じた場合は新しい用紙で最初から書き直すのが原則です。
また、熱で消えるフリクションペンも、郵送時や保管時の環境によって文字が消えてしまう危険性があるため使用を避けます。
誤字脱字や写真のルール違反
提出前の最終確認を怠り、誤字脱字があるまま提出してしまうケースも少なくありません。PCで作成した場合でも、変換ミスがないか必ず読み返して確認します。
また、写真のサイズが枠に合っていない、スナップ写真を切り抜いて使用している、といった写真に関するルール違反も、ビジネスマナーが欠如していると判断される原因になります。必ず証明写真機や写真館で撮影した適切なデータを使用することが、履歴書をきれいに作成するコツです。
まとめ
本記事では、20代の中途採用に向けた履歴書の書き方や見本、フォーマットの選び方について解説しました。
履歴書は、あなたの人柄やビジネスパーソンとしての基本マナーを企業に伝えるための重要なツールです。JIS規格や厚生労働省推奨のフォーマットなど、自分の状況に合ったテンプレートを選び、空欄や誤字脱字のない丁寧な書類を作成することが書類選考突破の第一歩となります。
履歴書の作り方や経歴のアピール方法に不安が残る場合は、転職エージェントが提供している無料の書類添削サービスを活用することをおすすめします。プロの第三者視点でチェックを受けることで、客観的な魅力を引き出し、内定獲得の可能性をさらに高めることができるはずです。