天職みつかーる
更新日:2026/07/21

新卒の手取りはいくら?1年目の平均・計算方法と4月5月の給料事情

新卒の手取りはいくら?1年目の平均・計算方法と4月5月の給料事情

この記事の要約

社会人1年目で初めての給料日を迎え、「思ったより手取りが少ない」と感じる方もいるでしょう。会社から提示される「額面」と、実際に振り込まれる「手取り」には、税金や社会保険料のぶんだけ差があるためです。

この記事では、新卒の手取りが額面の何割になるのか、給料から引かれる控除の内訳と計算方法を具体的に解説します。あわせて、学歴別の初任給と手取りの平均、4月から5月にかけて手取りが減るからくり、手取り17万円台の家計簿モデルも紹介します。2ヶ月目以降の手取りは額面の約8割が目安で、計算の仕組みを知っておくと、給与明細を見たときの不安を減らせます。

新卒1年目の手取りが少ない理由

新卒の手取りが想像より少なく感じる理由は、給料が「額面」と「手取り」に分かれているためです。額面は会社が提示する総支給額で、そこから税金と社会保険料が差し引かれた残りが、実際に口座へ振り込まれる手取りになります。

2ヶ月目以降は額面から約2割が控除されるため、手元に残る金額は予想より低く感じられます。まずは「何が」「どれくらい」引かれているのかを理解すると、給料の仕組みが見えてきます。年収アップを見据えた転職の考え方まで知りたい方は、以下の記事もあわせて参考にしてください。

参考記事:新卒の平均年収・初任給相場は?手取り額のリアルと年収アップ転職術

4月・5月・2年目で変わる手取り

4月・5月・2年目で変わる手取りのからくり

新卒の給料でとくに戸惑いやすいのが、時期によって引かれる金額が変わる点です。基本給が同じでも、4月・5月・2年目で手取り額が変動します。

4月の初任給は手取りが多く見える

4月の給料から引かれるのは、一般的に所得税と雇用保険料のみです。健康保険料や厚生年金保険料といった社会保険料は、入社した4月から加入するものの、原則として翌月徴収となる企業が多いためです。そのため4月は控除が少なく、額面に対する手取りの割合が大きく見えます。

5月以降の給料から手取りが減る理由

5月の給料からは、4月分の健康保険料と厚生年金保険料の天引きが始まります。基本給が変わらなくても控除項目が増えるため、4月と比べて手取りが数万円ほど少なくなります。これが「5月に急に給料が減った」と感じる主な理由です。

2年目の6月からは住民税が加わる

住民税は前年(1月〜12月)の所得に対して課税される地方税です。新卒1年目は前年の所得がほぼないため原則かからず、2年目の6月支給分から天引き(特別徴収)が始まります。そのため2年目の6月以降は控除項目がさらに増え、手取りが減る点も知っておきましょう。

学生時代のアルバイト収入に関する注意点

住民税は前年の所得に対して課税されます。そのため、学生時代のアルバイト収入などが一定額を超えていた場合は、例外的に1年目から住民税がかかることもあります。

手取りは額面の何割?計算と控除の内訳

新卒の手取りは、社会保険料と税金が本格的に引かれる2ヶ月目以降で、額面の約8割(75〜85%程度)が目安です。入社1ヶ月目は社会保険料の天引きが始まっていないことが多く、手取りは額面の約9割以上になることもあります。ここでは、給料から引かれる控除の内訳と、手取りの計算方法を見ていきます。

給料から引かれる控除の内訳

給料から差し引かれる主な項目は、次のとおりです。料率は加入する健康保険や自治体によって多少変わるため、目安として確認してください。

控除項目内容目安
健康保険料病気やケガに備える医療保険。労使で折半する額面の約5%
厚生年金保険料公的年金の保険料。本人負担は9.15%額面の約9%
雇用保険料失業給付などの保険。令和7年度の本人負担は0.55%額面の約0.5%
所得税給料にかかる国税。毎月の給料から源泉徴収される額面の約2〜3%
住民税前年の所得にかかる地方税。1年目は原則なし2年目6月〜

健康保険料と厚生年金保険料は、正確には「標準報酬月額」という区分をもとに計算されるため、上の目安と実際の金額は多少ずれます。

手取りの計算例(額面25万円の場合)

額面25万円の新卒を例に、2ヶ月目以降の手取りを計算すると、次のようなイメージになります。

  • 社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険の合計)
    • 約37,000円
  • 所得税
    • 約5,000円
  • 控除の合計
    • 約42,000円
  • 手取り
    • 約208,000円(額面の約8割)

このように、額面から約4〜5万円が引かれるため、手取りは額面の約8割が目安になります。自分の手取りをざっくり知りたいときは、「額面 × 0.8」で概算できると覚えておくと便利です。

給与明細で確認すべきポイント

給与明細は「支給」「控除」「勤怠」の3つに分かれています。支給欄で基本給や各種手当を確認し、控除欄で健康保険・厚生年金・雇用保険・所得税がどれだけ引かれているかを見ると、手取りの内訳がわかります。基本給に「みなし残業代(固定残業代)」が含まれていないかも、このタイミングで確認しておきましょう。

学歴別の初任給と手取りの平均相場

自分の給料が世間の相場と比べてどうなのかを、客観的なデータで確認しておきましょう。ここでは学歴別の初任給(額面)と、そこから計算した手取りの目安を紹介します。

学歴別の初任給(額面)と手取りの目安

厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、学歴別の初任給(所定内給与額。残業代などを除いた額面)の平均は次のとおりです。手取りは額面の約8割として計算した目安です。

学歴平均初任給(額面)手取りの目安
大学院卒299.0千円約24万円前後
大学卒262.3千円約21万円前後
高専・短大卒235.5千円約19万円前後
専門学校卒230.7千円約18〜19万円
高校卒207.3千円約16〜17万円

大学卒の平均初任給は262.3千円で、初めて26万円台に達しました。手取りに直すと約21万円前後が目安です。ただし企業規模や地域、扶養の有無によって金額は変わるため、あくまで相場として参考にしてください。

新卒1年目の年収と手取りの事情

新卒の年収を考えるときは、ボーナス(賞与)も関わってきます。1年目は、夏のボーナスが算定期間に在籍していないため寸志程度にとどまり、冬から本格的に支給されるケースが多い傾向があります。そのため大卒の場合、1年目の年収は約300万円〜350万円程度になるケースがあります。年収ベースでも約2割が控除されるため、額面の年収と手取りには数十万円の差がある点を想定しておきましょう。

【実例】手取り17万円台の家計簿モデル

「手取りが少なくて生活できるか不安」という方向けに、手取り17万円台を想定した一人暮らしの家計簿モデルを紹介します。残業が少ない月や、控除後の高卒・大卒の金額として、手取り17万円台は一つの目安です。

手取り17万円台のやりくりモデル

限られた収入のなかで、固定費と生活費をどう配分すればよいか、金額のイメージを見てみましょう。

項目目安金額
家賃(共益費込み)60,000円
食費(自炊中心)35,000円
水道光熱費10,000円
通信費(スマホ・ネット)5,000円
日用品・雑費10,000円
交際費・娯楽費20,000円
貯金30,000円

家賃を抑え、格安スマホで通信費を下げると、手取り17万円台でも毎月約3万円の貯金を確保できます。初任給が少なく見えても、固定費を見直して計画的に使えば、安定した生活基盤を築けます。

実家暮らしの場合との比較

実家から通勤できる環境なら、家賃や光熱費の負担を大きく減らせます。実家に毎月3万円〜5万円を入れても、一人暮らしより自由に使えるお金や貯金に回せる金額が増えます。将来の貯蓄や自己投資の資金を効率よく貯めたい場合は、実家暮らしも有効な選択肢です。

今の手取りは妥当?確認3つのポイント

自分の給料が客観的に見て適正なのか、不安になることもあるでしょう。手取り額だけで判断せず、次の3つをあわせて確認してみてください。

みなし残業代が含まれていないか

基本給に「みなし残業代(固定残業代)」が含まれている場合、額面が高く見えても実質的な基本給は低いことがあります。給与明細で基本給とみなし残業代が分けて記載されているか、規定を超えた残業代が別途支払われているかを確認しましょう。

福利厚生を含めた実質的な待遇はどうか

家賃補助や通勤手当、社員食堂などの福利厚生も含めて待遇を評価することが大切です。例えば毎月3万円の家賃補助があれば、手取りが少し低くても生活にゆとりが生まれます。目先の手取り額だけで判断しないようにしましょう。

将来的に年収が上がる環境か

新卒の手取りが少ないのはある程度自然ですが、重要なのは将来的に昇給していく環境かどうかです。昇給テーブルや人事評価制度を確認し、数年上の先輩や役職者の待遇を見ると、数年後の自分の年収をある程度予測できます。

給料に不満なら第二新卒の転職も選択肢

給料に不満・将来が不安なら第二新卒の転職も選択肢

確認した結果、手取りが相場を大きく下回る、みなし残業が多い、昇給が見込めないといった場合は、早めに動くことも選択肢です。社会人1〜3年目は転職市場で「第二新卒」と呼ばれ、基本的なビジネスマナーを備えた若手として需要があります。

まずは若手向けの転職エージェントに相談し、自分の市場価値や現在の待遇が本当に低いのかを客観的に確認するとよいでしょう。マイナビジョブ20’sは20代・第二新卒に特化し、適性診断を通じて強みを分析してくれます。第二新卒エージェントneoは若手支援の実績があり、丁寧なヒアリングをもとに求人を紹介してくれます。年収アップを見据えた転職の進め方は、前掲の関連記事でも解説しています。

よくある質問

Q. 新卒1年目の手取りはいくらですか?

2ヶ月目以降の手取りは額面の約8割が目安です。大学卒の平均初任給262.3千円(厚生労働省の賃金構造基本統計調査)で計算すると、手取りは約21万円前後になります。入社1ヶ月目は社会保険料の天引き前で、手取りが額面の約9割以上になることもあります。

Q. 初任給の手取りは額面の何割ですか?

社会保険料と税金が本格的に引かれる2ヶ月目以降で、額面の約75〜85%が目安です。引かれるのは健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料・所得税で、住民税は2年目の6月から加わります。ざっくり計算するなら「額面 × 0.8」で概算できます。

Q. なぜ4月より5月の給料が少ないのですか?

5月の給料から、4月分の健康保険料と厚生年金保険料の天引きが始まるためです。これらの社会保険料は翌月徴収となる企業が多く、4月は控除が少なめ、5月から控除項目が増えて手取りが数万円ほど下がります。

Q. 手取りが少なすぎると感じたらどうすればよいですか?

まずは給与明細で控除の内訳やみなし残業の有無を確認し、額面と手取りの差が仕組みどおりかを見極めましょう。そのうえで相場を大きく下回る、昇給が見込めないと感じる場合は、若手向けの転職エージェントに市場価値を診断してもらうのも一つの方法です。

まとめ

新卒の手取りは、社会保険料と税金が引かれる2ヶ月目以降で額面の約8割が目安です。4月は控除が少なく手取りが多めに見え、5月から社会保険料が加わって減り、2年目の6月からは住民税も引かれます。この仕組みと控除の内訳を知っておくと、給与明細を見たときに慌てずに済みます。

まずは自分の給与明細で控除の内訳とみなし残業の有無を確認し、「額面 × 0.8」で手取りの目安を把握してみましょう。そのうえで待遇や将来の昇給に納得できない場合は、数年上の先輩の待遇まで見て、今の環境で年収が上がる見込みがあるかを見極めてから、次の選択肢を検討すると判断しやすくなります。

  1. Top >
  2. 転職お役立ち情報一覧 >
  3. 新卒の手取りはいくら?1年目の平均・計算方法と4月5月の給料事情